笑うと歯がない叔父の話

僕たち家族は静岡県に住んでおり、親族一同も同じ県の中に集まるようにして暮らしています。祖父の家を親戚の中では「本家」と呼び、毎年の盆とお正月にはそこに集まるのが習慣になっていますが、そこでは普段なかなか会う機会の無い人とも久しぶりに邂逅したりします。

東京大学工学部 歯周靭帯(歯根膜)の成熟と機能を特徴づける分子を発見 -歯の萌出とともに発現し細胞接着を増強する分子テノモジュリン-:バイオエンジニアリング専攻 大庭伸介特任准教授、鄭雄一教授

父の弟、自分にとっては叔父に当たる人も、この「日常会う機会の無い親戚」ですが、僕は昔からこの人が不思議で仕方ありませんでした。何故なら、この叔父さんは笑うと歯が無いのがよく分かり、僕は見ていてすごく不思議な笑顔に感じたのです。
まだ5歳くらいのころに、「叔父さんはどうして笑うと歯が無いの?」と、父に聞いたことがあるのですが、父曰く「あいつは若いころに事故に遭って、それで前歯を失くしてしまったんだよ」とのことでした。どうやら叔父の歯が無い原因は、彼がまだ20代のころに遭遇した交通事故にあるようです。



この話を聞いた当時は僕はまだまだ子供で、「ふーん、そうなんだ」くらいにしか感想を持ちませんでしたが、今思い返してみると、「歯を失ったなら、どうして入れ歯やインプラント治療をしないのだろう」と感じます。そうすれば、食べ物を噛むのに困ることも、小さい子供に不思議がられることも無かったはずなのです。

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あいにく叔父は、僕が成人する2年前に他界してしまったので、今となっては本人に聞くことも出来ません。ですが、きっと何か叔父にも事情があったんだろうなと、故人に想いを馳せる僕なのでした。